低層の建物が多い住宅街に建つ幼稚園のため、屋根形状を工夫することで建物ボリュームを抑え、近隣住戸に圧迫感を与えないように配慮しました。

道路側に園舎が建つことで園庭が見えなくなるため道路からも園庭の気配が感じられる視線の抜けをつくる方法を検討しました。
「おはよう広場」と名づけたエントランス空間です。
雨の日は、建具を開放することでバス駐車場と一体で広場として利用することができます。写真左側がバス駐車場です。

教室数の不足、既存園舎の老朽化に伴い建替えを行いました。既存園舎を使いながら建替え工事を行うために仮使用の法的整理、動線確保などの調整に時間をかけました。
講堂、エントランス、バス駐車場を鉄骨造とすることで広く高く開放的な空間を確保しました。耐力壁を確保しやすい保育室の躯体は耐火木造とすることでコストダウンしています。

建物を４つに分割することで既存園舎を使いながら仮設園舎を建てずに建て替えを行いました。
この建物は、南棟と呼んでいた今回工事で一番最初に建てた建物です。

建て替えにより園舎を北側に新築することで南側に広い園庭を確保しました。
園児が積極的に園庭に出たくなるように保育室からデッキを介してすぐに園庭に出ることができる保育室配置としました。

２階建の幼稚園のため耐火建築物の性能が要求されました。木構造のあらわしができないため、内部に京都府内産材を用いて木質化を行いました。

遊戯室は可動間仕切りにより２つの保育室をつなげて一体で広く利用することができます。

保育室間の間仕切りを可動式にすることで柔軟な利用が可能になりました。園舎をコンパクトにすることができました。園庭を広く確保することができました。